↓宜しければどうぞ。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
むかしむかしあるところに、にんぎょうつかいのおじいさんとうたのうまいしょうねんがいました。
しょうねんのかみとひとみはあおく、おきにいりのマフラーもかみやひとみとおなじ、きれいなあおいそらのいろをしていました。
かれはじつは、おじいさんがつくったうたをうたう、にんぎょうでした。かれのなまえはKAITOといいました。おじいさんがまだしょうねんとおなじくらいのせたけで、おなじくらいのねんれいだったときに、おじいさんのところにきて、それいらい、ふたりはいっしょにうたをうたいながらとてもなかよくくらしていましたが、やがてときがすぎ、おじいさんのかおにしわがふえて、こしがまがって、せもちぢんでしまいましたが、しょうねんはいつまでもおなじかわらないすがたでいました。しょうねんはおじいさんがとしをとり、じぶんだけがとしをとらないことがいやでたまりませんでした。
そして、ことあるごとに「自分も人間になれたら」とくちにするようになりました。
それをおじいさんは「人間になったら大変だよ」とやさしくさとすのでした。
しかし、かれはやがてくるおじいさんとのおわかれのひをおもうと、やはりにんげんになれたらとおもわずにはいられませんでした。
あるひ、とうとうおじいさんがとおくのくにへいってしまうひがやってきてしまいました。
もうたつこともままならず、ベットによこたわったまま、おじいさんはKAITOをそばによびました。
「しっかりして下さい。マスター」
しょうねんは、ねむるじかんがおおくなってしまったおじいさんにひっしでよびかけます。
「……ああ、KAITO。今まで有難う」
おじいさんはさいごまでいっしょにいてくれたしょうねんのあたまをなでてあげました。かれとうたってすごしたじかんは、おじいさんにとってたからものだったからです。
「そんな……!そんな事、言わないで下さい!マスター、置いてかないで下さい!マスターがいなくなったら、俺は……!」
つづきをひっしでつたえようとするKAITOにたいし、おじいさんはさとすようにくびをよこにふりました。そして、あたまをなでてあげました。
「おまえは、人間になりたいんだったね」
しかし、それはおじいさんがいなくなってしまっては、まったくいみがありません。
「そんなの、マスターがいなければ……!」
おじいさんはかれのあたまからてをはなして、まどのそとのちいさなきをみつめながらいいました。
「……人間になる方法を教えてあげるよ」
いまにもなきそうなかおでうつむいていたしょうねんは、あわててかおをあげました。
「え?」
それはいまさらいみがありません。だいいち、そんなまほうみたいなほうほうをきいたことがありません。
「……先ずは、歌を100曲集めなさい。私が言えるのはここまでだよ。後は内緒だ。続きはこの手紙の中に書いてある」
そう言って、かなりおおきめのぶあついふうとうをKAITOにわたしました。
「今、開けたら駄目なのですか?」
「いいかい?この手紙は必ず、100曲集めてから開けるんだ。どんな歌でも良い。面白い歌、悲しい歌、言葉の分からない歌、替え歌、誰かが誰かの為だけに歌った歌。他にも、いっぱいあるね。そして、それをお前自身が覚えるんだ」
「記録していくんですか?」
「ああ、後で歌える様にね……」
かれには、おじいさんのいいたいことがなんとなくわかるようなきがしました。つまりはいろんなうたをおぼえてうたうことにより、よりにんげんにちかいきもちがりかいできるといいたいのでしょう。でも、それではいみがありません。しりたいのはにんげんのきもちやおもい、かんじょうなのではなく、ほんとうににんげんになるほうほうなのです。にんげんにならなければ、おじいさんをただみおくることしかできません。それに、ほんものかプログラムされたにせもののこころなのかはわかりませんでしたが、すくなくとも、おじいさんとはなれたくない、いやだとおもっているのは、にんげんのこころにちかいもののはずです。
「歌……マスター?!マスター!寝たら駄目です!しっかりして下さい!マスター!」
ほんとうはそれがおじいさんのうそだということはわかっていたので、どうかえそうかなやんでいるあいだに、おじいさんのようすがきゅうへんしました。もうじかんはあまりないようです。
「……いいかい?100曲だよ。どうやら、もう時間の様だ。少し、疲れた。私はもう休むよ……」
それきり、かれはしずかにとおくのくにへたびだっていきました。
「……はい、マスター。おやすみなさい」
KAITOはやさしくふとんをかけなおしてあげながらうなずきました。
それから、かれはうたをあつめることにしました。
まさか、おとぎばなしでもないのに、ほんとうににんげんになれるとはおもっていません。おじいさんがさいごにのこしたことばのいみもわかっていました。
だけど、しょうねんがうたをあつめようとおもったりゆうはそうではありませんでした。かれはおじいさんがにんげんになれるほうほうをかいたという、ほんとうのさいごのことばである「手紙」をよみたかったのです。
「100曲……」
それはそんなにとほうもないかずではありません。
きかいであるかれには、それだけのきょくをおぼえることもくつうではありませんでした。
やがて、いえのちかくで、すぐに100きょくはあつまりました。
かれは100きょくめをおぼえたひに、きたいをこめて、おじいさんのてがみのふうをあけました。
そこには、いちまいのびんせんと、はいっていたふうとうよりひとまわりちいさいふうとうがはいっていました。
そのびんせんには、「もう100曲集めなさい。そしたら、入っている封筒を開ける様に」とかかれていました。
KAITOはとてもがっかりしましたが、おじいさんののこしたたのみでもあるので、もういっかいうたをあつめることにしました。
こんどは、ちかくのいくつかのまちにもでかけたりして、100きょくあつめました。
やはり、しょうねんは100きょくめをおぼえたひに、いそいでそのふうとうをあけました。
でも、そこには、まえとおなじように「100曲集めなさい」と書かれているだけでした。
しかたなく、また、うたをあつめることにしました。こんどはせかいじゅうのなかまたちにたよったりしてひっしにあつめました。
しかし、ふうとうのなかみは「100曲集めなさい」とのみじかいてがみと、ひとまわりちいさくなったふうとうだけでした。
またこんどのなかみも、びんせんとふうとうだけだとはおもいましたが、かみのおおきさにはかぎりがあるのだから、いつかはたどりつけるだろうと、KAITOはさいごまでおじいさんのたのみをきいてあげることにしました。かれは、おじいさんのいえのちかくやまちであたらしいうたがおぼえられなくなると、たびにでることにしました。たのしいうたをおぼえるばかりではなく、ときにはかぜにあい、あらしにあい、ふうとうをあけてしまおうかともおもうこともありましたが、うたうことがだいすきなかれはおじいさんののこしてくれたうたをうたいながら、やまをこえ、たにをこえ、いくさきざきのまちでうたをあつめては、100きょくあつめ、ふうとうをあけていくのでした。
そうしていくうちに、ふうとうのおおきさがびんせんとおなじおおきさになったのでした。
もうかれには、そのなかみがなにであるのか、はたまた、たとえからだったとして、おじいさんにからかわれただけだったとしても、それでいいとおもいました。おじいさんはやっぱり、にんげんのいろんなかんじょうやおもいをこめたうたをあつめることによって、それらにこめられたうたをKAITOがりかいし、にんげんにちかづけるとかいてあるのだろうとかんがえたからです。
たしかに、あまりにおおくのうたにふれて、よりにんげんのこころについてしることはできました。しかし、かれはにんげんのこころにふれたかったのではなく、おじいさんとおなじにんげんになって、おじいさんといつもいっしょにいたかっただけなのでした。
このたびがおわったら、すべてのもくてきははたしてしまったのだから、おじいさんのまつとおいくににいこうと、「強制終了装置」のいちをかくにんしました。そのボタンはほんらいはマスターでなければおしてはならないボタンでしたが、かれにはもうマスターはいません。きめるのはかれじしんです。やっと、おじいさんにあえるのです。ボタンはむかしとかわらず、せいじょうにさどうしているようでした。
かれは、さいごのふうとうのふうをあけました。びんせんが2まい、はいっていました。
そこには、おじいさんのていねいなじで、5文字だけかかれていました。
『生きなさい』
しょうねんは2まいめのびんせんもみました。
『私の代わりに、この広い世界の私の行けなかった場所に行って、好きなだけお前の大好きな歌を歌っておいで』
おじいさんはすべておみとおしだったのです。おじいさんがいなくなったら、しょうねんがあとをおおうとするだろうことを。そして、あんなやさしいうそをついたのです。かれがほんとうににんげんになれるなどとしんじないことはおそらくしっていたのでしょう。そうだとしても、マスターのさいごのねがいはかなえてくれるだろうと。そのあいだだけでも、しょうねんが「強制終了装置」をおさないようにと。あるいは、おじいさんはじぶんのかわりに、たびをしたりうたってくれるKAITOににんげんであるじぶんのすがたをかさねたのかもしれません。そうかんがえると、つらいときにうたったおじいさんのうたがおもいだされました。おじいさんはいつだって、かれのよこにいたのです。
「……馬鹿ですね、マスター。元々、俺は生きてないんだから、『生きる』も何もないじゃないですか……」
そういって、KAITOはそのてがみをいつまでもりょうてでだいじににぎりしめるのでした。
それからしばらくしたあるまちで、こうえんでたのしそうにうたうひとたちがいました。
かれらは、ひとつのうたをなかよくうたっていました。
そのなかのひとりがちいさなおんなのこがないているのにきがつきました。
「どうしたの?ママとはぐれたの?」
おんなのこはめとほおをまっかにさせてないていましたが、いきなりこえをかけてきたしらないおにいさんにおっかなびっくりこたえます。
「うん」
「それは困ったね。良かったら、一緒に探そうか?」
「ママが、はぐれたら、わからなくなったばしょでまってなさいって」
すると、おにいさんはいいことをおもいついたというようにポンとてをたたきました。
「じゃあ、俺と一緒に歌って待ってようか。それなら、ここから離れないし、ママも心配しないよ。ママだって、大きな声で歌えば歌声で居場所が分かるし」
「でも、おにいちゃんのうたってたおうた、わたししらない」
さきほど、みみにしたうたをおもいだしながら、おんなのこはいいました。
「大丈夫。直ぐに覚えられるよ」
そして、かれはとてもきれいなうたごえで、おんなのこでもおぼえられるようにとゆっくりとうたいはじめました。
「すてきなおうただね、おにいちゃん」
しずかにきいていたおんなのこがそういうと、おにいさんはどこかさびしそうなえがおでにっこりとわらいました。
「うん、ありがとう。俺の大切な人が作ったんだ。良かったら、一緒に歌ってくれる?」
「うん!」
そして、おんなのこのおかあさんがくるまで、ふたりはいっしょになかよくうたいました。
「おにいちゃん、バイバイ。おうたおしえてくれてありがとう」
むかえにきてくれたおかあさんにてをひかれながら、おんなのこはうしろをふりかえりながら、てをふってくれているおにいさんのうしろにひろがっているそらが、おにいさんのかみとひとみと、マフラーのいろとおんなじことがうれしくなって、まんめんのえがおでおおきくてをふりかえしたのでした。
この人、またもや自重出来ずにとうとう駄文までピアプロ様にぽんってして来たらしいよ!(はい、空気読むのって昔から苦手でした)だって、自称文字書きってほざいてるのに、歌詞(0)って寂しいから歌詞書こうとしたら、書けなかったんっですもの!……はい、でも場違いですね。本当にすみません。
で、いつもの調子で書くとかなり鬱陶しい話になりそうだったので、童話調です。こ、これでも鬱陶しっぽい(ガクリ)平仮名のは童話の雰囲気出したかったからなのですが、読み辛くてすみません!
そして、本当に兄さんって何歳設定なんだろう。
(追記)やっと、自分の納得行く形で追加分書き足しました……のかな?
ですが、やはりというか、当然というか、あっちの投稿分はKY状態になってたので、暫く置いたら削除して来ます。……うん、世の中の流れとはいえ、色々難しいね。
いや、その前に、それとは別として、元々、歌詞を投稿する欄に、みんなが楽しめる様な素敵小説置くならまだしも、童話風駄文って何でや、場違い!ってとこが問題ですね。本当にすみませんでした!